現代人にとって必須の生活家電「洗濯機」についてリサイクルショップ視点で解説したいと思います。洗濯機はリサイクルショップの主力商品です、買取依頼も人の数だけ存在するので取り扱う回数は相当数に上ります。お客様にはより良い条件で売却していただきたいので是非一読いただければ幸いです。
洗濯機の買取基準は以下の項目によって決まります。
上から順に価値の比重が高まります。
ひとつひとつ解説していましょう。
製造年式はその製品が作られた年ですね。これが何故一番重要かと言いますと、生活家電を含めた機械類というのは年を経るごとに故障率が上がっていくのが常識です。故障することなく永遠に正常な動作を続けてくれるものであればその金額に差は出ませんが、現実はそうではありません。使用年数に比例して不具合が生じる確率が上がっていくので基本的には古ければ古いほど買取価格は下がる、もしくは取り扱い不可となるケースが増えていきます。
だいたいの家電製品のラベルには「7年間正常に動くことを想定しています」というような記載があるので、使える使えないは別にしてメーカーサイドも7年間を超えるような使い方は推奨していません。
ちなみにこのラベルというのは
このように貼ってあるシールを指します、ここに製造年式やその家電の製造呼称を示す「型番」というものが記載されていますので買取の依頼をされる前に一度お客様で確認されることをお勧め致します。
かつては7年前製造のものでも取り扱い可能だった時代があったのですが、今はその頃に比べて買取依頼の量がとても多く、店側が仕入れる量が販売していく量を上回っている関係から全体的な値崩れを起こしているのが現状です。
「仕入れ数」>「販売数」という状況は販売する内容の取捨を迫られます。
当たり前ですが年式の古さに合わせてお店側は販売価格を落としていきます。古ければ古いほど低価格です。このような状況で仮に1か月に販売できる数が一定であったとして、その中で売り上げを上げるためにはその一つ一つの商品の単価を上げていくことしかできません。
つまり製造年式が新しいいわゆる「高年式」という家電製品をいかにしてより多く販売していくかがカギとなります。それと同時に販売スペースの問題もあり保管できる在庫が限られている中で、出来る限り単価の高い商品でスペースを作っていきたいというお店側の思惑があります。
「単価の問題」×「スペースの問題」
これらを考えたときに古い年式の家電製品は使用可能不可能に関わらず廃棄の対象になります。その中で買取の基準というのはメーカーにもりよますが
という判断に落ち着きます。
残念ですが製造年から5年以上経過した洗濯機はドラム式洗濯機、もしくは高機能ハイエンド洗濯機以外はまず買取や無料引き取りが出来ません。出張経費や前述した「単価の問題」「スペースの問題」から見た採算ラインが「5年以内」という結果です。それでもまずはお店に相談していただくことが一番だと思います。
家電量販店に行くと、同じ洗濯機でもメーカーや機能によって価格が違うという光景を目にすると思います。リサイクルショップの販売価格は基本的に新品の価格を参考にして決めるので新品の値段が高いものは中古でも値段が高くなる傾向にあります。
そんな中で「国内メーカー」製造品は「海外メーカー」製造品よりも価格が高いことがほとんどです。
その理由として
このあたりが国内メーカーと海外メーカーの価格差として表れています。
この5社の製品であれば「製造から3年以内」であればまず買取間違いなしといったところです。
新品で購入するときや中古で購入する際にはこちらのメーカーから選んでいただくことをお勧め致します。
基本的には国内メーカー5社を除いたその他のメーカーは新品でも極端に価格が安く、中古価格もそれに伴いだいたいが低価格で販売されています。そのため製造から3年以内の製品でも売り上げの確保が難しく買取に至らず無料引き取りで対応するケースが多々あります。
これらのメーカーを選ぶメリットはまず「価格」です、そこに加えて短期間の居住を目的とした使用などはこちらでも問題ないはずです。使用期間中に壊れることはまずないので、手軽に安く購入して手軽に手放すというのがこれらメーカーを使用する上での最大の活用方法だと思います。
これまでの査定基準として「製造年式」「国内外のメーカー」という要素をご紹介しましたが、それでは実際に洗濯機を目の前にして査定スタッフはどこを見るのでしょうか。
査定スタッフとしてはなるべく引き取った後に掃除の手間を減らしたいという思惑があります。
そのことからなるべくであればお客様ご自身で査定前に軽く掃除されることをお勧め致します。
実際、この掃除の有無で買取金額に差が生じることが多々あります。
ではどのあたりのホコリを掃除したら良いかといいますと
このあたりは特にホコリがたまりやすいので重点的に掃除していただければホコリ問題はクリアです。
もしかしたあまり意識して普段から取り扱っている方がいらっしゃらないかもしれませんが、洗濯槽に装着されている網がありましてこの部分が洗濯中にゴミを取ってくれる機能を果たしています。洗濯機を使用するたびにフィルター内にゴミが蓄積されるので、可能であれば1回1回フィルター内のごみを廃棄する使用方法が望ましいとされています。
このゴミ取フィルターのゴミを除去せずに放置してしまうと、そこから雑菌が増殖したりカビが生えてしまう原因にもなるのでとても不衛生です。ここにゴミが蓄積されているかどうかを査定スタッフは必ずチェックします。普段からここのお手入れをされない方でも査定前に一度ここのゴミであったりカビなどの汚れを落としていただくと査定金額に反映されると思います。
ゴミ取フィルター同様に、洗濯槽も定期的なメンテナンスが必要です。洗濯機には「洗濯槽の掃除」という機能が備わっており、これを月一で行うことが正しい使い方とされています。やり方は洗濯槽洗剤を洗濯機に入れて洗濯槽の掃除ボタンを押すだけなので簡単です。
ゴミ取フィルターと同じく、洗濯槽を洗浄せずに放置してしまうと雑菌の繁殖やカビの蔓延の原因になります。フィルターのコンディションを見れば洗濯槽を普段から洗浄しているか簡単に判断が出来るので、日常生活からこちらのお手入れを心がけましょう。
見るからに重症な汚れの洗濯槽は買取及び引取が困難になるケースがほとんどです、査定前にとりあえず洗濯槽の戦場を試みていただけると査定結果がだいぶ変わってくると思います。
こちらも見逃されがちですが、利用されている方は注意が必要です。洗剤が固着してしまい不衛生要因を発生させてしまいます。お湯などをかけたりして洗剤を溶かすように普段から
住居によってはベランダや廊下に設置されていることもある洗濯機ですが、基本的に室外設置は買取価格が下がります。最悪の場合、買取や引取も難しいと判断する場合があります。カバーをかけて普段から清掃を心がけていない限り、室外設置の洗濯機のコンディションは悪化の一途をたどり、それは室内設置の洗濯機の悪化スピードをはるかにしのぎます。カバーをかけずに室外放置した洗濯機の外装は雨ざらしにされるとプラスチック部分が劣化したり、ボタンのビニール部分が歪んだりといいことがありません。住居を選ぶ際は可能な限り室内設置が基本です、万が一室外設置になってしまった場合でもカバーをかけて保管しているか否かでコンディションがだいぶ変わりますのでその点に注意していただければ幸いです。
結論から言いますと答えはイエスです。
以下のような条件で買取価格が変わります。
これらが査定金額に影響を与える代表的な搬出経路です、その他にもスタッフが搬出する際に手間になる障害などがあった場合でも同様に金額に差が生じるとお考え下さい。
以上の4点の事柄が実際に査定金額を算出する際の重要な要素となります。ここまで読んでくださった方で、これから洗濯機の買取を依頼されるという方は是非この4点に気を付けていただければ査定金額が変わってくることと思います。ここまでのご拝読、誠にありがとうございました。